第一次補正予算は総額4兆円を超すものであった。
実際には震災前から行うと決めていた支出の使途を変えただけであり、震災にあたって追加支出を決めた部分は3000億円程度である。
しかし第一次補正予算では「復旧」に一定の貢献はしても、「復興」には遠く及ばない。
追加支出をみれば「復興」のための貢献は事実上ゼロ回答である。
そして続く第二次の補正予算は、消費税増税と組み合わされ提起されるという。
緊縮財政の姿勢は鮮明である。
ではなぜ経済的な苦境にあるときにも、このような緊縮財政のスタンスが採用されるのか?
「後の世代に借金を残さないため」とか「財政破綻を回避するため」というものではない。
「天下り」や自由裁量権の確保にある。
不況になると税収減が予想され予算総額が圧縮されるので、予算配分を通じた各省庁への影響力が行使できなくなる。
また不況になると「国債発行を増額すべし」という要求が増えるのも好ましくない。
なぜならそれは将来返済する「固定費」を増やすことで、税収減と同じように財務省の将来の天下り先や省庁への影響力を削減してしまう。
そのために不況期にあえて増税という手段が好まれる。
ましてや、今の民主党政権は官僚たちの天下りを事実上解禁していると言っていい。
財務省が自らの権益を最大限にするためには都合のいい政権なのだ。
財務省の行動原理に「日本のために」という文字はない。
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