今この瞬間の輝きを

東電VS検察

検察庁

検察が東京電力経営陣の責任追及に向けて資料収集を開始した。

実は、検察が東電を狙うのはこれが初めてではない。
06年10月23日、東京地検特捜部は、木戸ダム受注に絡む収賄容疑で佐藤栄佐久・前福島県知事を逮捕した。
地域独占、原発推進の電力行政を継続させるために、東電が行ってきた政官界工作に切り込むチャンスだった・・・

現在、福島原発は「冷温停止」に向けて作業中で、検察は事故が落ち着くまで事件にする気はないが、原発から半径30㎞圏内の住民を難民にし、農水産業に壊滅的な打撃を与え、具体的な被害者がいるのだから放置はできない。
天災だけなら事故、人災が絡めば事件となる。
告訴告発も相次ぐだろうから、検察が今後「事件対応」するのは当然だ。

では、天災と人災の線引きはどこかー
簡単に言えば、津波までが天災、津波後が人災となる。
東電が、マグニチュード9で津波の高さが15mという天災を予測して設計、運用していたわけではなく、チェック機関もそこまでの想定を求めなかったのだから、「天災だった」という言い訳は成り立つ。

しかし、津波後はどうだろうか。
震災が発生した3月11日、勝俣恒久会長は北京にいて、清水正孝社長は関西にいた。
トップ2人が不在の中、危機は次々に訪れ、原子炉内の気圧が急上昇。
格納容器破損の恐れが出てきたため、同日午後11時過ぎには菅首相や海江田万里経産相、斑目春樹原子力安全委員長らの間で、弁を操作して高温の水蒸気を外部に逃がす「ベント」と呼ばれる作業が必要になったという合意がなされ、何度も指示が出されたものの、東電は動かなかった。
結局、ベントの開始は翌日の午前10時過ぎで、その5時間後には爆発が起きたことを思えば、初動の遅れが致命的だったといえる。

東電関係者は率直に言う。
「弁を開けると大量に放射性物質が拡散する。そのことへの恐れがあった」
また、廃炉になるのをためらって海水の注入が遅れ、それが炉心溶融につながった、とされる点も同じである。
そうした経営陣の保身が大惨事につながったことが実証されれば、業務上過失致死障害などが成立する。

大阪地検事件をきっかけに再生が求められている検察は、自らの存亡をかけて天災と人災の狭間を縫う操作を行うことになる。

 

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