昨夏、アメリカも日本に負けず劣らず猛暑に襲われた。
ニューヨークやロサンゼルスなど都市部では、熱波が来るたびに電力供給が追い付かず、停電するのは当たり前のようになっている。
暑い日にハーレムやブロンクスなどを車で通ると、街角にある消火栓を開けて水浴びをしている子供たちがいる。熱くなったアスファルトの道路は水浸しになり、打ち水と同じく気化熱の作用で周辺は涼しくなる。猛暑が続くとニューヨーク市が消火栓を開けてもいいとアナウンスするのである。
ただし法律的には子供のためにしか開けてはいけないらしい。
最寄りの消防署からシャワーノズルをもらって、それを取り付けてから開けるのが正式なやり方だが、実際はノズルをつけず勝手に開けたりしている。水道水なので飲んでも特に問題はないそうだ。
市の職員が夕方から街を巡回して消火栓を閉めている。
危機管理局では、エアコンがない人のためにクーリングセンターというものを5年ほど前から始めた。市内の高齢者福祉センターや福祉団体事務所などエアコンのある公共施設を一時的に一般開放するもので、昨夏は最大でおよそ400カ所をオープンした。水はもちろん薬が用意されているところもある。ホームレスも利用しているという。
また市環境保護局はウォーター・オン・ザ・ゴーという飲料水を無料提供するプログラムを行っている。これは水飲み場のない公園や青空マーケット、屋外イベント会場などに移動式の臨時の給水所を設置し、飲料水を無料で提供するもの。
水に入るのが一番という向きにはプールだが、50以上ある市営のプールは格安で、屋外プールに至っては無料である。
郊外に行くと、最近増えたのが組み立て式のプール。
もっと簡単なプールもある。
アメリカは田舎に行くとほとんどの家にピックアップトラックがあるのだが、その荷台にビニールシートを敷いて水を入れればプールの完成である。
山間や海辺のサマーハウスを借りたり、週末別荘を持っている人たちはそう珍しくない。暇はあるがお金のない学生などは、ロングアイランドなどの海辺の街にあるモーテルを月極めで借りて集団生活したり、キャンプ場生活をしている者もいる。
最近多いのが公園で避暑というか日光浴。
アメリカでは男女問わず小麦色の肌は今も根強い人気があるのだが、公園の芝生の上でビキニ姿で日光浴をしている女性は今やまったく珍しくない。
日光浴をしている美女たちはロティサリー・チキンと呼ばれるらしい。
本来は鶏を串に刺して回転させながら直火で焼いたもの。
なるほど、仰向けになったりうつ伏せになったり・・・ 回転しながら焼いている。
コメントはこちら