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消費が伸びない訳

消費

2014年に、1ドル=120円まで進んだ円安。
しかし貿易赤字は、近年最大の12兆円に膨らんだものと推定される。輸出は増えているのだが、円安が招いた輸入原材料の高騰によるものだ。
輸入原材料の高騰を価格転嫁できない多くの企業は諸経費や人件費を削っており、
輸出増し→雇用増し・設備投資増し→消費増し という道筋はまったく実現していない。

野田政権時の白川日銀総裁は、マネタリーベース(日銀が市場に供給する通貨の総量)をバブル期の3倍の121兆円にまで増やしたが、それを手ぬるいと批判した黒田現総裁は260兆円まで積み増した。
しかしGDPはほぼ横ばいで、物価も思ったほど上昇していない。
※ちなみに、あれだけお札が乱舞していたバブル期は、たかだか!?40兆円の通貨がとにかくすごい勢いで人から人へと市場を回っていたのだが、今は貯蓄という形でお金の流れを止めてしまっているか、回すだけの所得がないというわけだ。

だが、アベノミクスのブレーンはまだこう考えている。
「まずは物価上昇率2%の達成。インフレ期待が高まれば、人々は貯蓄が目減りする前に買いたいものを買い始め、消費は増える」 と。

残念だが日本では、インフレ期待の高まりこそが消費を減らすだろう。
国民の4人に1人が65歳以上で、個人金融資産の過半を有する高齢者にとって貯蓄は、将来受けるかもしれない医療介護サービスの引当金であり、資本勘定ではなく負債勘定に属しているからだ。
インフレになれば彼らは、それ以上の率で貯蓄積み増しを図ろうとあがくだけだ。
彼らが欲しいのは家や車や食品ではなく、「老後の安心」という無形のものなのだから。

さらに追い打ちをかけたのが消費税増税だ。
景気が悪い時に増税するバカがどこにおる? 順番が逆やろ?

もうひとつ、現在は消費が伸びないから不況になっているのだと言われるが、実は必要経費等を除いた使えるお金に対する消費自体はやや伸びているそうだ。
消費は可処分所得(所得から税金等を引いた額、つまり使えるお金)に、ほぼ正確に比例している、つまり、消費が伸びないのは所得が増えないからだ、ということ。

使えるお金を増やさないで置いてどうやって消費しろというのか。
消費を増やそうとする場合、個人金融資産を使わせる工夫や、老人の持つ貯蓄を使わせる工夫をしても無駄である。
しかし、所得を増やしてやると間違いなく消費が増える。
10%可処分 所得を増やせば、正確に10%消費が増えるのである。

どうやれば可処分所得が増えるのか。
それは、極めて単純で財政出動によりGDPを増やすか、減税するかである。
それは政府貨幣発行を財源にして簡単に実現できる。

逆に、それ以外の方法で消費を伸ばすことは不可能なのだ。

 

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