今この瞬間の輝きを

誰よりも速く・・・

1991.11.17
全日信販ロードレース選手権 第5戦  NA-GP250

TIサーキット 英田 での最終戦だ。
前回の美祢サーキットで、ポールtoフィニッシュ&チャンピオン決定!に喜んだ彼女が付いて来た。
今まで鈴鹿のレースには毎回来ていたが、遠征には一度も来ていなかった。
さらに、「タイヤ買うたるわ」 とも。
よ~し、これは張り切らなアカンやろ!?

 

TIサーキット 英田 1’39.593  予選1位
これまでのベストラップは 1’42.401

予選が終わって、彼女と一緒に予選結果を見に行く。
「あんた、ポールやで」 と彼女。
「ホンマや、皆に聞かれるまで結果は黙っとけよ」 と僕、やっぱり、新品のタイヤはいいわ!?

ピットに戻ってしばらくすると、チームメイトが聞いてくる。
「そういえば、予選どうでしたん?」
「しょうもないこと聞くな、ポールに決まっとるやろ!」 いかにも嘘っぽく答える僕。
押し問答が続き、「もうええわ」 と、僕の彼女に聞き直している。
「ホンマはどうでしたん?」
「ポールやで」 ・・・彼女はちょっとドヤ顔!?

 

決勝の朝、彼女がブーたれている!?
緊張で眠れないその横で、僕がグーグーと寝ていたのが腹立たしかったらしい。
ちなみに彼女は、普段はベッドに入って2分で寝息をたてるような奴。
僕は普段はものすごく寝つきが悪い・・・ って、なんでお前が緊張してんねん!

さあ、決勝だ。
サイティングラップが終わって、スターティンググリッドにマシンを向ける。
わざとゆっくり走ってきて、皆が並んでいるその横をすり抜けながら悠々とポールポジションの位置に着く。
これが気持ちいいのだ。
ちなみにタイヤは、予選で使ったものをそのまま決勝でも使用。

シグナルブルー!
ガガガガガ・・・ あれ? 前回もこんな感じで・・・

・・・帰って調べて分かったのだが、クラッチアウターという部品を決勝用のほぼ新品に変えてなかったのが原因だった。
クラッチプレートは決勝用に変えていたのだが、少々ケチってここは練習用のままにしておいた。
そこに発生していた段付きがクラッチプレートをスムーズにスライドさせることが出来なくて、極端に言えばクラッチがつながったり離れたりを繰り返していたわけだ。
半クラッチ状態だから、その状態に強弱がついて動力が一定に伝わっていなかったということ。
パーツ代はケチってはダメだな(-_-;)

1コーナーを立ち上がると、前には7~8台の先行車が。
ま~たポールポジションが無駄になった・・・

それでも1つ1つ順位を上げていき、レース後半には2位争いを展開。
今シーズンはちょくちょくとブレーキトラブルに悩まされていて、レース後半はブレーキングが詰められない状態にあった。これに関しては結局原因が分からなかったのだが。

 

✔一般の人にまったく理解できないのはやはりブレーキングだろう。
240~250km/hからのフルブレーキングとなると、減速Gで脳みそが前に持って行かれる。詳しい説明は省くが、そのせいで視界がぼやけるというか揺れるというか、なんか異次元の世界にいる感じ。
さらに大事なのは、ブレーキをリリースするタイミング。
例えば、あるコーナーを150km/hで進入するのがBESTだとすれば、149km/hでも151km/hでもダメなわけだ。
それと、減速Gで沈んだサスペンションがコーナリングGと調和したところでうまくリリースする。でないと、サスペンションが縮んだり伸びたりしてスムーズに走れない。
いかに正確な「減速」、ではなく「スピードの調節」が出来るか・・・

最終ラップの1コーナーで勝負を仕掛けるべく、最終コーナーの立ち上がりに全神経を集中させる。

✔コーナーの脱出速度を上げるのがいかに大事か、その隠れた技術についていくつか説明したが、さらには、コーナリングG(遠心力)をいかに逃がすか・・・
コーナリング中は遠心力が掛かり、スロットルを開けていけばさらに大きな遠心力が掛かる。遠心力はサスペンションを沈ませ、エンジンパワーをロスする原因となるため、コーナー立ち上がりでは遠心力をスムーズに逃がせ、エンジンのパワーを最大限路面に伝えるように走る。
・・・とは言っても、口で言って伝わるようなものではないだろうが。

レーサーなんて急加速、急ハンドル、急ブレーキの応酬だと思われるだろうが、ところがギッチョン
荒い操作なんてしたら一発で転倒!だぜ。
究極に”スムーズ”に走らせているのだ。

 

ストレートエンドで並びかけるが、1コーナー入り口でかぶせてきた相手と接触する。
あわや転倒! ・・・は免れたが、相手は逃げてしまった。
「当て逃げや!」 言うとる場合やない。
下手すりゃ、後ろの奴に抜かれるところやった(-_-;)
'91 NA250'91 NA250

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決勝 3位

ベストラップ 1’38.961 (ベストラップ&コースレコード)
これまでのベストラップは 1’39.593(今回の予選)

コースレコード!
ん~、なんていい響なんや♪
自分がレコードホルダーになってよ~く分かった、一番欲しかったのはこれだ!

この2シーズン、いろいろと体験させてもらった。
予選1位(ポールポジション)、決勝中最速タイム(ベストラップ)、決勝1位(優勝)
そして、シリーズチャンピオン

もちろん、どれもがメチャクチャ嬉しかった。
芸能や音楽・美術なんかと違い、結果がはっきりと数字で評価される世界。
オンリーワンよりナンバーワン!

コースレコード・・・
あんたが一番速い! あんたより速く走れる人、他におまへん!! そう言われているようだ。
うれし~~~~~い!!!

第1戦からエントリーしていれば、こちらもチャンピオン争いが出来たんだろうな・・・

 

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